アスペルガー症候群

アスペルガー症候群とカナータイプ(低機能)自閉症は違います

アスペルガー症候群(あすぺるがーしょうこうぐん、Asperger syndrome: AS)は発達障害の一種であり、一般的には「知的障害がない自閉症」とされている。

精神医学において頻用されるアメリカ精神医学会の診断基準 (DSM-IV-TR) ではアスペルガー障害と呼ぶ。

対人関係の障害や、他者の気持ちの推測力、すなわち心の理論の障害が特徴とされる。

特定の分野への強いこだわりや、運動機能の軽度な障害も見られる。

カナータイプ(低機能)自閉症について

しかし、カナータイプ(低機能)自閉症に見られるような言語障害、知的障害は比較的少ない。

アスペルガー症候群の定義や、アスペルガーと高機能自閉症は同じものかどうかについては諸説あるが、一般的には高機能自閉症(知的障害のない、あるいはほとんどない自閉症)と同じものとされる(アスペルガーは知的障害の有無を問わず、言語障害のない自閉症を指すという人もいる)。

一般的には自閉症の軽度例と考えられているが、自閉傾向が強い場合は社会生活での対人関係に大きな問題が起きるため、必ずしも知的障害がないから問題も軽度であるとは限らない。

ある研究者によると、むしろ知能が高い方が問題が起きやすいともいう。

日本では従来高機能自閉症への対応が進んでいなかったが、2005年4月1日施行の発達障害者支援法によりアスペルガーと高機能自閉症に対する行政の認知は高まった。

しかし、依然社会的認知は低く、カナータイプより対人関係での挫折などが生じやすい環境は変わっていない。

注意欠陥・多動性障害(AD/HD)や学習障害(LD)などを併発している場合もある。
こういった合併障害があることと、「アスペルガー」や「自閉症」という言葉には偏見があることなどが理由で、まとめて「広汎性発達障害(PDD)」や「軽度発達障害」と呼ぶ医師も増えている。
なお自閉症スペクトラムの考え方では、健常者とカナータイプ自閉症の中間的な存在とされる。

「アスペルガー症候群」(2007年6月26日 12:09 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』
アスペルガーADHD発達障害を改善する