アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は周りからの温かい理解と支援が必要

自閉症圏の障害(広汎性発達障害)のひとつ、アスペルガー症候群のような症状は器質的なものですので、親の育て方のせいでなるとか、何か精神的なショックでそうなるとかなどということは決してありません。

それから生まれてから幼い間は普通の子だったのに、成長してからなるということもありません。

ですから、大人の人の場合でも、アスペルガー症候群かどうかは、自分の子どものときどうだったかということで判断することができます。

アスペルガー症候群かどうかの判断基準

1.アスペルガー症候群や高機能自閉症など、知的には正常な能力をもっている。

2.他人との相互関係をもったり、世間において社会的関係をもつことが難しいことがある。

3.こだわりが強く、ごく限られた狭い範囲で興味や関心・活動をもち続けている。

この3つの観点から特徴づけられる人たちが、アスペルガー症候群です。

アスペルガー症候群は、映画「レイン・マン」や本「自閉症だった私」(ドナ・ウィリアムズ著、新潮社)などを通して、社会的な関心を受けていますので、見た人は分かると思います。

アスペルガー症候群の人の特徴をよく理解した上で、個々に対するきめ細かいサポート・支援が必要です。

・幼児期には言葉のでるのが少し遅かったり、語彙が少ない場合が多い。

・話しかけてもオウム返しだったり、独り言だったりすることが多い。

・自分ひとりの世界で遊ぶことが多く、ごっこ遊びなどで他人と関わることは苦手なケースが多い。

・こだわりが強く、いつもの環境や状況が変わってしまうことで迷ってしまい、パニックに陥ってしまったりする。

・他人とのコミュミケーショがのうまくいかないために、保育園・幼稚園において、集団活動で皆とずれてしまうことが多いため、自分勝手に落ちつきなく動きまわることが目立つ。

・絵を描いたり、工作をすることや、ボール遊びなどは不器用なため、同年令の子どもに比べて苦手とすることが多い。

・小学校教育では仲間との関係をうまく作り出せないために、クラスや同年代の仲間から浮き上がるために、「いじめ」の対象となりやすい。

・現状では、学校の先生方からの理解が不十分で、幼児期以来のこだわりや、変化への困惑(パニック)や協調性のなさなどは「わがまま」という風に誤解されたりするなど、ひどい叱りを受けることも少なくない。

・授業中に独り言を言ったり、他者と関わりたいが奇妙な仕方で関わるため、周囲からもどこか違うという感じを抱かれやすいので、自分だけの世界に浸ってしまいがちである。

・急速に落ち着きを示すのは、おおむね10才を過ぎて高学年になるときが多い。

・素直なよい子として生活を送るためにも、周囲から「個性」として関わりのうまくいかない部分やこだわり等を理解されることが大切。

・特に言葉の発達に多少の遅れがあった場合は、国語などの文章を理解したりする課題が苦手なので、学習障害様の読みの障害や不器用さも相まって、漢字などを書くことなど、書きの障害を示す子どもも少なくない。

・その反面、計算や九九などの機械的暗記能力はむしろ優れていることが多い。

・思春期以降はかなり落ち着いて成長していくが、やはり他者とのずれは大きくなり、本人自身が他者と何か「違う」感じになることに気づくために、自分自身の問題や困難をめぐる混乱を引き起こしやすく、周りからの温かい理解と支援が必要とされる。

こちらで、医学では治らないとされている
アスペルガーADHD発達障害を改善する方法を公開しています。

アスペルガーADHD発達障害を改善する