l-カルニチンは脂肪代謝を促進する働きがあるという意味で生活習慣病の予防に深く関わっているといわれています
l-カルニチンは、近頃の生活サイクルや食生活では足りなくなりつつあるという話があります。
体内のl-カルニチンが足りなくなると、一体何がはじまるのでしょう。
l-カルニチンの働きとダイエット
戦後期と比較すると、日本人の脂肪摂取量は3倍にも伸びているようです。
現代人にありがちな飲み過ぎ、喫煙、運動不足に加えて過度の脂肪摂取などが積み重なると、体内で脂肪を燃焼させる作用に支障が起きがちです。
生活習慣病のリスクが高まり、高脂血症、糖尿病、高血圧を起こしやすい状態となります。2005年にメタボリックシンドロームが定義づけられ、生活習慣病の予防のためにメタボリックシンドローム改善が積極的に進められています。
メタボリックシンドローム解消のためには、代謝をアップさせて脂肪を燃焼しやすい体質を作り、内臓脂肪を減らす必要があります。
l-カルニチンは脂肪を燃やす
脂質代謝に関わりのあるl-カルニチンは、脂肪を燃やす効果のある物質でアミノ酸の一種です。
ごくわずかながら、体内で作られています。
ミトコンドリア膜を通過した脂肪酸が燃やされますが、単独の脂肪の状態では通過できません。
エネルギーを得るために脂肪を燃やすために、l-カルニチンが脂肪に働きかけるという仕組みです。
ダイエットを目指す人たちに脂肪燃焼を助けるl-カルニチンが求められているため、多くのサプリメントが販売されています。
l-カルニチン以外にも、自然界には塩化カルニチン、アセチルカルチニンが存在しており、いずれもカルニチンです。
それぞれ特性の異なるカルニチンで、代謝を行うものはl-カルニチンのみです。
l-カルニチンは補給が可能
ただし、l-カルニチンはアミノ酸から人体で作られている成分でもあります。
出産期や成長期を除き、通常ではl-カルニチンを摂取する必要はありません。
しかし、現代人の生活形態ではl-カルニチンは不足しがちで、10g/1日という合成量では足りないという話もあります。
l-カルニチン不足なのは、女性や太りすぎの人に多いようです。
アメリカの研究では、1日500ミリグラム程度のl-カルニチンが必要だとされています。
肉類にはl-カルニチンが豊富に含まれており、特にマトンにはたくさんあります。
赤貝やカツオ肉からも、l-カルニチンは補給が可能です。