中性脂肪の予防対策について語るときに、メタボリックシンドロームという言葉は切っても切れない関係にありますね。
メタボリックシンドロームという言葉は、数年前からメディアを通してよく聞く言葉になっているのではないでしょうか。
メタボ検診などの定着化でメタボリックシンドロームの予防対策にも意識が高まってきたのでしょう。
そこで、メタボリックシンドロームが、単なる肥満と一緒だと思っている人がいたら、それは大きな間違いです。
メタボリックシンドロームは、腹囲のサイズが男性85センチ以上、女性90センチ以上の人が該当します。
この腹囲の基準に加えて、高血圧、高血糖、高脂血症のうち2項目が該当するとメタボリックシンドロームが確定します。
中性脂肪が150mg/dl以上かHDLコレステロールが40mg/dl未満の人、あるいはその両方に当てはまると高脂血症と診断されます。
このように、メタボリックシンドロームと中性脂肪は大きな関係を持っているのですが、まずは体型でメタボが気になる場合はメタボにならないように予防対策をして、該当してしまったら、中性脂肪などの予防対策もしっかり取るようにしましょう。
中性脂肪の予防対策は生活習慣病に予防対策につながっていきます。
糖尿病はインスリンの作用が不足
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、不足したり、働きが十分でなくなっておこる病気です。
インスリンの作用が不足すると、ブドウ糖が十分にエネルギーとして利用されず、血液中に多く残ります。
これが高血糖です。
この状態が長く続くと、尿にも糖が排泄されるようになります。
糖尿病になりやすい遺伝体質があり、これと後天的な誘因として、食べすぎ、運動不足、ストレス、感染症や妊娠などが、引き金となって発症すると考えられています。
糖尿病には2つのタイプがあります
インスリン依存型糖尿病インスリンの分泌が著しく低下して、毎日インスリンの注射が必要。
インスリン非依存型糖尿病インスリンの反応が鈍いため血糖値が安定しない。
中年以降に発症することが多く、ほとんどがこのタイプです。
糖尿病が怖いのは、いろいろな合併症を起こしやすくなることです。
一番多いのが高血圧症です。
やっかいなのは、動脈硬化症で、糖尿病があると、健康な人より10年も進行が早く、脳卒中や心筋梗塞による死亡率が高くなります。
治療の基本は食事療法です。
それに運動療法を併用するとインスリン非依存型糖尿病の軽いうちであれば大部分がよくなります。
※アルコールは中性脂肪を増やし、高脂血症・動脈硬化の原因にもなり合併症の進行につながりますので必ず医師に相談しましょう。
※糖尿病性腎症の場合はたんぱく質の制限が必要となります。
中性脂肪とメタボ 糖尿病に特有の合併症
通常、糖尿病の合併症は、慢性合併症を指し、長期に渡る高血糖状態により毛細血管が詰まって来て引き起こされます。
これを細小血管障害といい、そこから生じる障害に網膜症、腎症、神経障害があり、その3つを糖尿病性3大合併症と呼んでいます。
糖尿病性網膜症は、網膜の血管から出血し、進行すると網膜剥離や血管新生緑内障がおこり、視力障害を来たします。
さらにひどければ失明の危険もあります。
定期的に眼科の検査を受けておく必要があります。
糖尿病性腎症は、腎臓の障害から起こります。
腎臓は体内の老廃物や毒素を濾過して体外へ排出する器官です。
腎臓に障害を生ずると体内の老廃物が排出されない為、蓄積し、進行すれば尿毒症となり、さらに症状が進めば透析が必要となってきます。
糖尿病性神経障害は、症状として両手足が痺れたり、両足の感覚が鈍くなったり、異常な知覚や痛みを感じたりすることから始まります
。
悪化してくると歩行が困難になることがあります。
また神経が麻痺して、傷が有っても気付かずに組織が壊され壊疽となることがあります。